CSR
ダイトロングループのサステナビリティについて
当社は、1993年に「経営理念」を制定し、その中で法令遵守はもとより、企業倫理、地球環境、社会貢献などについて明文化いたしました。当社のサステナビリティは、この経営理念と、その原点となっている「創業の精神」と「行動規範」を頂点に体系づけられております。2011年に策定いたしました「CSR基本方針」を引き続き追求することに加え、2022年2月に「マテリアリティ」の特定をいたしました。
また、サステナビリティ体系の基礎としては、すべての活動を統治するコーポレートガバナンス体制を位置づけ、「コーポレートガバナンス基本方針」を策定しております。

サステナビリティの考え方
私たちダイトロングループは、経営理念、グループステートメント、長期ビジョン(目指す企業イメージ)を原点に、長期的な目線を重視した経営を推し進めることで、ダイトロングループの企業価値の向上と、エレクトロニクス業界をはじめとした産業界、そして社会全体に多様な価値を提供することに努めております。
私たちは、これからも、"社会の公器"として、ダイトロングループの事業活動がサステナビリティに直結するような取組みとなっていくことを目指して、CSR基本方針に加え、この度、マテリアリティ(重要課題)を特定いたしました。健全且つ強固な経営基盤づくりを基礎に、積極的な事業活動を通じて、パートナー価値・人財価値・社会価値・環境価値・経済価値の5つの価値創造を推し進めてまいります。また、こうした取組みを通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献してまいります。
マテリアリティ(重要課題)
特定した5つのマテリアリティを追求していくことで、多くのSDGsゴールの達成に貢献することができると考えております。サステナビリティ経営を推し進めていく過程で、より多くのSDGsゴール達成により深く係わり、持続可能な社会の実現への多面的な貢献を目指してまいります。
CSRの基本方針
環境方針
環境理念
人と地球に優しい環境を形成することを最重要課題の一つとして認識し、あらゆる製品の開発・生産、販売、サービスを通じて、環境負荷低減を推進することにより地球環境の保護に貢献いたします。
環境方針
環境理念に基づき、製品の設計・製造・販売・サービスにわたる事業活動の環境影響を低減するために、以下の行動指針に基づき環境マネジメントシステム活動を推進し、継続的改善に努めるとともに地球環境との調和を目指してまいります。
行動指針
- 環境への配慮と保護
環境負荷の低減を図るために、環境に配慮した設計・製造・商品の販売およびグリーン調達の推進を行い、環境汚染物質を排除するように努めてまいります。
貴重な資源の有効活用を図るため、省エネルギーの推進、リサイクルの推進および廃棄物の削減に努めてまいります。 - 自主的な環境保護活動
環境保護活動を推進するために、自主的に環境目標を設定し、定期的に見直しを行い、必要に応じて改訂いたします。 - 環境関連諸法規の遵守
事業活動の推進において、環境保護に関する環境関連法規制および当社が合意するその他の要求事項を遵守いたします。 - 啓発活動の推進
環境保護意識および活動の向上を図るため、全従業員に対しては環境方針の周知と教育訓練をいたします。 - 製品含有化学物質管理への取組み
製品含有化学物質のサプライチェーンを通しての管理体制構築を推進いたします。 - 情報の公開
環境方針は、一般にも公開いたします。
環境保護
環境基本方針のもと、ISO14001を取得し、環境マネジメントシステムを構築し、環境汚染の予防や省エネルギーの推進、廃棄物の削減、リサイクルの実施、グリーン調達、製品含有化学物質管理の推進などに取組んでおります。
適用範囲
- ・本社
- ・M&Sカンパニー
- ・D&Pカンパニー
グリーン調達
地球環境保護活動を推進しており、その一環としてグリーン調達活動に積極的に取組んでおります。
- 製品含有化学物質管理への構築
製品含有化学物質のサプライチェーンを通しての管理体制構築を推進しております。 - グリーン調達の推進
当社では、製品・商品・副資材など販売される地域での関連法規および要求される管理基準の遵守を調達先へお願いしガイドラインを策定しております。
グリーン調達ガイドライン
M&Sカンパニー | ![]() |
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D&Pカンパニー | 装置事業部門 | ![]() |
D&Pカンパニー | 部品事業部門 | ![]() |
品質方針
品質方針
顧客の期待とニーズを満たす製品およびサービスを提供することを目的に、効果的な品質マネジメントシステムを構築いたします。
行動指針
- 顧客要求事項および法的要求事項の遵守
事業活動において、顧客要求事項への適合ならびに関連する法的要求事項を遵守し、信頼される品質の提供に努めてまいります。 - 品質マネジメントシステムの継続的改善
品質目標を設定し、目標達成に努めるとともに、定期的に見直しを行い、品質マネジメントシステムの継続的改善を図ってまいります。 - 啓発活動の推進
品質方針を全従業員に周知するとともに、品質マネジメントシステムへの積極的取組みを啓蒙してまいります。
品質・安全
効果的な品質マネジメントシステムを構築し、法令や規則を遵守し、品質水準を確実に達成するため、ISO9001を取得しております。
適用範囲
- ・M&Sカンパニー
- 品質環境推進室
[多摩営業所、東京電子営業所、名古屋電子営業所、大阪電子営業所、東京機械営業所、大阪機械営業所]
商品仕入部[東京センター、大阪センター] - ・D&Pカンパニー
人権方針
人権方針
事業を通じて社会貢献する中で、人権が尊重される社会の実現を支援してまいります。その前提として、人権尊重の責任を果たす努力をしてまいります。
行動指針
- 人権尊重に対する責任
人権を侵害しないこと、また、事業や取引上の人権に対する負の影響に対応することで、人権尊重の責任を果たすことを目指し、当社のすべての役員と従業員が取組んでまいります。
ビジネスパートナーやその他の関係者による人権への負の影響が、当社の事業、製品またはサービスと直接つながっている場合は、これらのパートナーに対しても、人権を尊重し、侵害しないよう求めてまいります。また、そのような当該者が人権を尊重していない場合は、適切に対処してまいります。 - 価値観・方針の関係
私たちが社会の一構成員であり、人権が尊重される環境づくりに貢献できると信じております。人権尊重の責任を果たすことは、企業として活動上不可欠であり、すべての企業に当然期待されるべきことと理解しております。この人権方針は、当社の企業理念に基づいて、この責任をここに表現いたします。 - 人権尊重の責任の遂行
国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」の実行を通じて、人権尊重の責任を果たしてまいります。
また、当社が人権に対する負の影響を引き起こした、あるいはこれに関与したことが明らかになった場合は、社内外のしかるべき手続きを通じて、その救済に取組みます。当社は事業活動を行うそれぞれの地域において、その国の国内法および規制を遵守いたします。
また、国際的に認められた人権と各国法の間に矛盾がある場合は、国際的な人権の原則を尊重するための方法を追及してまいります。
労働方針
労働方針
すべての従業員の人権を尊重し、国際社会から理解されるよう、尊厳と敬意をもって従業員に接することに取組んでまいります。
行動指針
- 雇用の自由選択
強制、拘束、奴隷、人身売買などによる、非自主的な労働力を用いません。
雇用契約を結ぶ地域の言語を理解できない外国人労働者を雇用する場合は、雇用条件の記述を含む母国語による雇用契約書を提供いたします。
従業員が随時職を離れるまたは雇用を終了する自由を保証いたします。
従業員のパスポートや労働許可書などを強制的に保持すること(これらの保持が法律で義務付けられている場合を除く。)および本人による自由な使用を阻止することはございません。
採用手数料またはその他の手数料の支払いを従業員に要求することはございません。 - 若年労働者
18歳未満の若年労働者を雇用いたしません。
学生を雇用する場合は、適用される法規制に従い、学生の権利を保護し、学生従業員の適切な管理を確保いたします。
学生従業員には適切なサポートとトレーニングを提供いたします。
現地の適用法がない場合、学生従業員、インターンおよび見習いの賃金率は、同様または類似の作業を行っている他の新人従業員と同じ賃金率といたします。 - 労働時間
週間労働時間は、法律で定められている限度内とし、緊急時や非常時を除き、残業時間を含めて週60時間以内といたします。
従業員に7日間に1日以上の休日を付与いたします。 - 賃金および福利厚生
従業員に支払われる報酬は、最低賃金、残業および法的に義務づけられている福利厚生に関連する法律を含めて、賃金に関して適用されるすべての法律に準拠いたします。
残業に関しては通常の時給より高い賃金をお支払いいたします。
各支払い期間に、正確な報酬を確認するための十分な情報を含む給与明細書を提供いたします。 - 人道的待遇
従業員に対するセクシャルハラスメント、性的虐待、体罰、精神的もしくは肉体的な抑圧または言葉による虐待などの不快で、非人道的な行動は排除しており、これらの行動に対応した懲戒方針を従業員に周知しております。 - 差別の排除
ハラスメントおよび非合法な差別のない職場づくりに尽力いたします。
賃金、昇進、報酬および各種の雇用実務において、人種、肌の色、年齢、性別、性的指向、性同一性、出身民族または出身国、障害、妊娠および宗教などに基づく差別をいたしません。 - 結社の自由
団体交渉の実施および平和的な集会への参加ならびに従業員それぞれの意思に基づく労働組合の結成および労働組合への参加の権利を尊重し、またかかる活動を差し控える従業員の権利も同様に尊重いたします。従業員またはその代表者は、差別、報復、脅迫またはハラスメントを恐れることなく、労働条件および経営実践に関する意見および懸念について、経営陣と意思疎通を図り、共有できるものといたします。
安全衛生方針
安全衛生方針
業務上の怪我や病気を最小限に抑えることに加えて、製品およびサービスの品質の向上ならびに従業員の定着率および勤労意欲の向上のため、安全で衛生的な作業環境の提供に努めてまいります。
行動指針
- 職務上の安全
潜在的な危険(電気およびその他のエネルギー源、火、車両および落下の危険)に対する適切な設計、予防保全、安全作業手順の実施に努め、安全上のトレーニングを通して従業員の安全管理をいたします。
これらの手段により、危険を適切に管理することができない場合は、従業員に、これらの危険に関連するリスクに対する、適切で、正しく保守された個人保護具および教材を提供いたします。 - 緊急時への備え
緊急事態および緊急時には、緊急対策および対応手順の実施により、生命、環境および資産への損害を最小化することに重点を置くものといたします。 - 労働災害および疾病
労働災害および疾病を防止、管理、追跡および報告するための手順および体系を整備し、実施いたします。 - 産業衛生
従業員に対する化学的・生物学的・物理的な危険を適切に管理いたします。これらを充分に管理することができない場合は、従業員に対して適切な個人用保護具を提供いたします。 - 肉体的に過酷な作業
肉体的に過酷な作業を伴う従業員への危険は、特定・評価し、適切に管理いたします。 - 機械の安全対策
生産機械およびその他の機械により従業員および使用者が怪我をする危険がある場合は、物理的な保護、インターロック、防護壁を設置し、適切に保守管理いたします。 - 衛生設備
従業員に対して清潔なトイレ施設および飲料水を提供いたします。 - 安全衛生のコミュニケーション
従業員に対して安全衛生に関する教育訓練を実施いたします。
安全衛生に関する情報は、施設内に明確に掲載いたします。
ビジネス倫理
ビジネス倫理
社会的責任を果たし、且つ市場での成功を得るために、最高レベルのビジネス倫理を遵守してまいります。
行動指針
- 健全なビジネス
あらゆる種類の贈収賄、汚職、強奪および横領を一切禁止いたします。
すべての商取引は、透明性とともに実施し、会計帳簿に正確に反映いたします。
汚職防止関連の法律の遵守を確保するために、監視および施行の手順を実施いたします。 - 不適切な利益の排除
賄賂またはその他の不当もしくは不適切な利益を得るための手段を、約束、申出、許可、提供または容認することを禁止いたします。
この禁止には、第三者を通した行為を含んでおります。 - 情報の開示
労働、安全衛生、環境、ビジネス活動、財務状況および業績に関する情報は、適用される法規制に従って開示いたします。 - 知的財産
知的財産権を尊重し、技術やノウハウの移転は、知的財産権が守られた形でいたします。
顧客の知的財産情報は適切な手段を講じて保護いたします。 - 公正なビジネス、広告および競合
ビジネス、広告、同業者との競合は、公正な基準に準拠いたします。 - 身元の保護と報復の排除
法律により禁止されていない限り、サプライヤおよび従業員の内部告発者の機密性、匿名性および保護が維持されることを確保いたします。
従業員が報復の恐れなしに懸念を表明できるコミュニケーションプロセスを保持いたします。 - 責任ある鉱物調達
コンゴ民主共和国(DRC)および周辺国で採掘される鉱物資源が、人権侵害、環境破壊などを引き起こしている武装勢力の資金源となっていることが全世界で懸念されております。米国上場企業を中心にグローバルにサプライチェーンをさかのぼり、これらの紛争鉱物が含まれていないか確認する調査が2013年から実施されており、当社もサプライチェーンの一員として、積極的に調査に協力しております。 - プライバシー
サプライヤ、顧客、消費者および従業員など、取引を行う者全員の個人情報に関する合理的なプライバシー保護への期待に沿うよう取組んでまいります。
個人情報の収集、保存、処理、移転および共有を行う場合、プライバシーおよび情報セキュリティに関する法規制の要件を遵守いたします。
社会貢献
2001年、当社創業者である髙本善四郎が「ダイトロン福祉財団」を設立いたしました。障がい者就労支援事業所などへの助成事業、更に障がい者の社会参加や生活向上などの調査研究機関への助成事業を実施しております。当社はこうした社会貢献活動に賛同し、当財団へ寄附を行うなど、積極的な支援活動を行っております。
コーポレート・ガバナンス基本方針
経済のグローバル化が進み企業を取巻く経営環境が著しく変化する中、企業の健全性を確保し、持続的な成長を実現するためにも、 経営管理体制の充実と株主重視の観点に立ったコーポレート・ガバナンスの充実が重要課題の一つと認識しております。 当社のコーポレート・ガバナンスは、「経営理念」に則り、あらゆるステークホルダーとの良好な信頼関係を築き、株主の皆様には適時適切な情報開示と透明性の確保を図り、効率的かつ健全な企業経営を行うことを基本方針としております。
コンプライアンス・企業倫理
コンプライアンス委員会を設置し、社内外の関連法規の遵守を柱とする倫理観やコンプライアンス体制を構築した基本方針とマニュアルを策定し、グループの健全で円滑な企業運営へ向けた内部統制の強化及び統制活動をグループ一体となって整備推進しております。
リスク管理
リスク管理を経営上の極めて重要な活動と認識し、企業価値及び信頼性の向上を目的として、リスク管理委員会を設置し、経営に大きな影響を及ぼす、さまざまなリスクを未然に防止し、ステークホルダーの利益を損なわないように迅速且つ的確に対処し、経営資源の保全に努めております。 また、リスク管理の活動はコンプライアンス委員会と一体となり、各事業部門に管理責任者を指名し、リスク管理活動を行うとともに、リスク管理に関する重要事項は速やかに報告する体制をとっております。
適時開示・情報管理
重要な会社情報について、真実性、網羅性、正確性を確保しつつ適時適切な開示をするために、情報開示委員会を設置しております。開示内容や開示時期等の決定を公正に且つ迅速に行っております。また、情報セキュリティ規程や個人情報保護規程を定め情報管理の徹底を図っております。
内部統制システムに関する基本的な考え方
コーポレート・ガバナンスの基本方針に基づき、企業経営をより健全かつ効率的に運営するために、業務のコントロールの仕組み・プロセスとして内部統制システムを構築し、運用しておりますが、特に次の事項を最優先事項として認識し取り組んでおります。
- 不祥事防止・法令遵守のための組織・風土の形成とその実効性の維持
- 企業経営において予見されるリスクについて、合理的に識別・評価し、適切に管理する体制の整備
- 事業報告・開示情報の信頼性確保のための組織・風土の形成とその実効性の維持
これらのことを踏まえて、統制環境を構築し、運用しております。